HPLでは、人間の行動を評価・測定するために様々な機材を用いて実験を行っています。人の意識である主観と生体反応・各種行動を評価するために、それぞれに応じた評価手法で実験を遂行する必要があります。主観的評価手法とは、主観的なデータに基づき、人がどのように感じたか、あるいは何を考えていたのか、ということを明らかにする手法であり、他覚的評価手法とは、客観的なデータに基づき、人の行動や反応を調べる方法です。

HPLで主に使われている手法をご紹介します。

主観的評価手法

正規化順位法

ある一つの基準に、どの刺激が合致しているかを知るための計測方法です。
例えば、容器だけが違う飲料水10種について「普段買う」と思う順に並べてもらい、結果を解析します。すると、「普段買う」という基準に合致している飲料水の容器の順が判明します。さらに、*の部分は有意な差があり、多くの人がその前後で価値の差をつけているので、そこに何の差があるのか考察をする必要があります。


評価グリッド法

商品企画・マーケティング分野で応用される手法。
SD法と同じく嗜好型官能評価法と分析官能評価法の2つの側面を持つ手法です。SD法と異なるのは、物に対する印象ではなく物に対する評価構造を明らかにするという点にあります。また評価構造を具体的な評価基準から抽象的な評価基準に至る階層構造として示すのも特徴です。


SD法

SD法(セマンティック・ディファレンシャル法 Segment Differential Method : 意味微分法)は刺激に対して人が抱く印象やイメージを明らかにするために用いられ、統計的に処理する。言語・音・光・熱・味・匂いといった刺激や生物など、非常に広範囲を網羅する。
ex.) 領域:教育、社会、人格、芸術、言語、知覚、環境

POMS

POMS(profile of mood state:気分プロフィール検査)は、緊張、抑欝、怒り、活気、疲労、混乱の六つの因子が同時に測定できる心理テストである。POMSを引用した研究報告は、4000にのぼる。臨床症例に限らず、スポーツ心理学、精神薬理学と新薬開発、神経心理学で用いられたきた。
ex.) 気分誘発研究、がん研究、アディクション研究、スポーツ/エクササイズ研究


ビッグファイブ

人間が持つ様々な性格は外向性、協調性、良識性、情緒安定性、知的好奇心の5つの要素で構成されると言われている。BigFive(主要5因子性格検査)は、いくつかの質問項目(例:どちらかというと無口です)を「はい」「いいえ」で答えてもらい、その結果から一人一人の特性5因子の程度を表せるものである。
EX)臨床心理学研究,パーソナリティ研究

 

他角的評価手法(機材)

EMR-9

人間が何を見ているのかを分析することができる手法
商品のパッケージ評価(人間工学分野)、熟練者・非熟練者の比較(スポーツ分野)などで使用される。視線の向けられていた時間・場所から被験者が何に注目していたのかを客観的に把握する事ができる。
※動きながら実験を行うことができる点がTobiiとの違いです。

ラグビーのアタックにおける有効的な視線の探索を試み、有効的な視線の提案することを目標にEMR-9を利用し、選手の視線移動の解析。注視対象物と注視回数から注視パターンを解析することから有効的かつ効率的な視線の提案を行った。


Tobii Glass(眼球運動計測)

被験者の眼球運動を計測できる。どこを注視しているかわかるヒートマップ、どこからどの位置を見たか(線)、どの順番で見たか(数字)、どの程度見たか(円の大きさ)かわかるゲイズプロットで解析可能。
【研究使用例】
サッカーゲームを用いて初心者からプロまで様々なレベルの被験者の眼球運動を計測。ヒートマップやゲイズプロット、FBF(フレームバイフレーム)を用いて初心者とプロの違いを明確にし、初心者をプロに近づけるための育成方法を研究中。


Opti Track

全身スーツを被験者に着用してもらい、全身に合計30箇所程度の投影マーカーを撮影した際にポイントとして投影されるように設置する(主に関節点、関節点と関節点の間に左右を区別する点)。それらを着用した被験者を専用のカメラで撮影するとポイントが投影され、棒人間のような形態で投影される。1点を追跡し、身体の部位の速度を計測したり、任意の3点を選択すれば、その3点を結んだ3点角度(通常内角)の時間軸ごとの変異なども追跡計測することができる。さらに、撮影の都合上設置できなかった部分にも画面上で仮想点として設置することができ、あらゆる部位の速度や移動距離、角度の変位を時間軸で追跡し、計測することができる。


Bio Signal

呼吸、心拍、発汗、体温などの生体信号を計測することが可能。サンプリングレートは1000hzで、解析も全てbiosignalpluxのソフトウェア上で行うことができる。人間の情動変化や活動状態を生体信号の変化から見つけ出すことができる。